「続発性乳がんとして骨がんと診断された」

「続発性乳がんとして骨がんと診断された」

乳がんケアの専門家が乳がんとその治療に関する疑問に答えます。


PiNK 2018年 冬 p.20-p.21

Q: 乳がんの続発性乳がんとして骨がんと診断され、治療はできるが根治は望めないと言われました。家族や友人に言い出せずにいます。どうしたらいいでしょうか?

A: 転移性乳がん(乳房から別の部位ににがんが転移すること)を診断されることは、自分自身はもちろんのこと、周りの人にとってもとても辛いことです。

がんであることを人に伝えることは難しいことです。身近な人に報告しなければいけないとなるとより困難に感じたり、がんの治療はできても根治しないという状況を説明するときはなおさらそう感じてしまうこともあるでしょう。

こうするべきだという決まった最適な話の始め方はありません。家族や友達と会って打ち明ける人が多いものの、そうできない場合もあります。症状が出たとき、超音波検査を受けたとき、診断を受けたときのことなど、ことの発端から話すと話しやすいと感じる人が多いようです。そして重要なのは治療方法があるということを伝えることです。


一番身近な人たちにだけ伝え、ほかの人には彼らから伝えてほしいとお願いする人もいます。そうすることで、何度も同じことを繰り返し話さずに済みます。初めのうちはオープンに正直に話すことが難しく思えるかもしれませんが、ショックな気持ちが落ち着いてくると、楽になってるものです。

骨に転移した乳がんがどのように自分に影響しているのかを身近な人たちに伝えることで、どんなサポートを必要としているかを理解してもらえるでしょう。私たちは、近しい人たちを守りたいと直感的に思うものですが、どのような形であったとしても、正直に伝えることは相手のためになるでしょう。

自分の置かれている環境について事実を伝え、自分がどう感じているかも伝えることで、相手もあなたに対して率直になり、必要としているサポートを提供しやすくなるでしょう。



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