PiNK: エクササイズの壁を乗り越える

PiNK Spring 2018 p.14-p.15


治療の副作用に耐えている人も、単にやる気が起きない人も、ここで紹介するヒントを活用して身体を動かし、運動することを日々の楽しみにしましょう。

運動が身体に良いことは誰でも知っています。体重が増えないようにするためであっても、心疾患などの症状を予防するためであっても、身体を動かすことのメリットは明らかですし、そのことを裏付ける報告も数多くあります。

身体を動かすことは、がんを患った人にも効果があります。「がんと闘う中、運動を続けることで、疲労感、体重増加、浮腫などのがんによる副作用を軽減することができます」とソールズベリー地方病院(Salisbury District Hospital)でがんのリハビリを専門にしているチェ・ペニー(Che Penny)は言います。

運動が精神面にもプラスの影響があることは、疑う余地がありません。心理的健康を改善したり、不安感を軽減したりする効果があり、状況をコントロールできていると感じることができるでしょう。それなのに、身体を動かすのがとても面倒に感じる時があるのはどうしてでしょうか?

思っているほど身体を動かすことができない理由は数多くあります。時間も限られていますし、やる気が出ず、運動をするのは辛いと感じてしまうこともあるでしょう。治療から回復していたり、副作用に苦しんでいたりする場合、運動をすることはやることリストの下の方に押しやられていることでしょう。

身体的な壁


ペニーは、患者が運動をする壁となっているのは、疲労感であることが多いと言います。しかし、矛盾しているように感じるでしょうが、適度な運動を定期的に行うことで、疲労感を軽減することが証明されているのです。

ここで大切なのは「適度」であることです。「強度が中程度の運動というのは、心拍数が少し上昇するものの、会話を続けられる程度を指します」とペニーは説明します。足早に歩くことなら、毎日の習慣に取り入れるのにぴったりです。

手術の後に腕に慢性的に浮腫が起きることを心配して、運動をしたいと思わなくなる女性もいます。しかし、腕を守ろうとするあまり、使わずにいると、浮腫のリスクを高めてしまう可能性があるのです。手術を受けた側を守ろうとするあまり、「肩が凝り固まってしまう」こともあります。穏やかな運動を、時間をかけて強度を上げていくことで予防できます

治療を始める前に行っていた運動やスポーツに戻れない理由は何もありませんし、新しい運動を始めるのも良いでしょう。最も大切なことは、ゆっくりとスタートし、徐々に強度を上げていくことです。特に新しい運動を始めるときには注意しましょう。

発表されているガイドラインでは、1週間に中程度の運動を少なくとも150分行うことが推奨されていますが、この時間をどのように配分しても構いません。「このガイドラインは、毎日の行動の中で達成できます。普段行なっていることに少し工夫すればいいだけです。

例えば、スーパーの駐車場でいつもよりも離れたところに車を停めたり、エレベーターではなくて階段を使ったり、ガーデニングや家事をもう少しハードに行なったりすればいいのです」とペニーは言います。そのほかにも、ヨガ、ダンス、軽めのウェイトを使った筋トレをし、筋肉を強化することも推奨されています。

心理的な壁


疲労感などの身体的な影響が運動をしようとする気持ちを削いでしまうこともありますが、心理的な壁も同じだけ乗り越え難いことがあります。「今まで運動をしたことがなく、これからもするつもりはない、という人もいます。でも身体を動かすことで得られるプラスの影響について誰もが理解し、何らかのエクササイズを始めることで体重をコントロールしたり、健康状態を増進したり、再発のリスクを軽減することが できるということを知って欲しいです」とペニーは話します。

ジムに行くことを考えただけで恐怖を感じる人もいるでしょう。しかし、ジムやエクササイズのクラスにはピタッとしたウェアを着て筋肉を鍛え上げた男性や女性ばかりで、体力もあって、初心者を見て笑うに違いないと思っている人が多いようです。多くのジムはさまざまな年齢、体型、体格の人のニーズに合ったサービスを提供しています。ジム、クラス、グループに友達と参加することでやる気もアップできるでしょう。

ジムはどうしても合わないという人は、散歩をしたり、泳いだり、家でエクササイズをしたりしましょう。選択肢は限りなくあります。ノルディックウォーキング、アクアサイズ、ドラゴンボート、カーリングに至るまで、多岐にわたる活動を楽しんでいる女性がいます。

身体を動かすのにお金をかける必要はありません。インターネットは地元のウォーキンググループ、太極拳、ヨガグループなどを見つけるのに便利ですし、役に立つホームエクササイズ計画を組み立てるのにも便利です。例えば、ストレングス・アンド・フレックス(Strength and Flex)という筋力と柔軟性アップを目標にした初心者向けの5週間エクササイズプランを NHSウェブサイト(nhs.uk)から利用することができます。

運動は嫌いですか?もしかしたら自分に合ったものに出会えていないだけかもしれません。長続きしないかもしれない?進捗を記録するとやる気が持続するかもしれません。エクササイズは辛すぎる?ゆっくりと初めて、徐々に強度をアップさせれば大丈夫です。
一番難しいのは始めることです。一度始めてしまえば、運動は誰にとっても楽しみな取り組みになるでしょう。

活動的になるためにペニーがお勧めするヒント5つ

1. 目標

現実的で達成可能なものにし、達成したときのご褒美を忘れずに。

2. 友達

友達と一緒に運動をしましょう。一緒に散歩するのでも、泳いだり地元のジムに入会したりするのでも構いません。

3. バラエティを持たせる

1週間を通して行うことを変えましょう。ある日はジムに行き、別の日にはジムに行き、次の日には外を歩く、などです。

4. 音楽

好みのプレイリストを作るか、お気に入りのアルバムを見つけて家事をしているときや散歩をしているときに聞きましょう。

5. 楽しむ

楽しみながらできなければ、そのうちにやめてしまいます。ノルマではなく、楽しめるものでなければいけません。

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